Sculpin

アナハゼ

磯の穴釣りの人気外道。実は青い身の美味魚

釣りの難易度 ★★☆☆☆
ベストシーズン 秋〜冬(通年)
分類 カサゴ目カジカ科
アナハゼ
📦 入門タックルセットを見る →

アナハゼについて

生態・名前の由来・青い身の正体

学名
Pseudoblennius cottoides
分類
カサゴ目カジカ科アナハゼ属
分布
北海道・沖縄を除く日本各地の沿岸。岩礁域・アマモ場・ガラモ場(藻場)に多い
最大サイズ
15〜20cm 前後
産卵期
冬(12月頃)
釣れる時期
通年(冬でも堤防・磯から釣れる)

🐟 生態

岩礁の穴や海藻の陰にひそむ底生魚。貪欲な肉食性で小魚・甲殻類を丸呑みし、時に共食いもする。警戒心が薄く、動くものに反射的に飛びつくためワームにもよく反応する。産卵期は冬で、オスとメスが交尾し、メスの体内で受精する「体内配偶子会合型」という魚類では珍しい繁殖様式を持つ。

📜 名前の由来

岩の「穴」に潜み、体形が「ハゼ」に似ることから「穴鯊(アナハゼ)」。ただし分類上はハゼ科ではなくカジカ科で、カサゴやメバルに近い仲間。地方によっては「アオハゼ」「クジメ」などと混称されることもある。

💡 青い身の正体・雑学

  • 生の身も骨も青緑色をしている。これは胆汁色素「ビリベルジン」によるもので、毒ではなく無害。火を通すと普通の白身に戻る。
  • 狙っていなくても釣れてしまう「外道」の代表格。だが実はクセのない上品な白身で、知る人ぞ知る美味魚。
  • 刺身は甘エビのような甘みとコリコリ食感で「高級な味」と評される。
  • 体表のぬめりが強いので、調理前は塩でしっかりぬめりを落とすのがコツ。

アナハゼの釣り方

磯・堤防の穴釣りや探り釣りの定番外道。警戒心が薄くワームにも果敢に反応するので、初心者でも手軽に釣れる。

🪨

穴釣り(テトラ・岩の隙間)

テトラや岩の隙間に仕掛けを落とし込む、最も手軽な釣り方。カサゴやメバルと同じ穴に潜んでいる。

  • ブラクリ仕掛けにゴカイやサバの切り身を付ける
  • テトラや岩の穴へそっと落とし込み、着底させる
  • 穴の中で誘い、アタリが出たら即巻き上げる(根に潜られる前に)
  • テトラ帯・磯の岩の隙間
  • 堤防の敷石・捨て石周り
🎯

探り釣り・ライトルアー

虫エサの探り釣りや、ワームのライトゲームでも釣れる。動くものに反射的に飛びつく習性を利用する。

  • ジグヘッド+小型ワーム、またはダウンショットリグを使う
  • 藻場・岩礁の際をゆっくり探り、ボトム付近を通す
  • メバリング・アジングの外道として掛かることも多い
  • アマモ場・ガラモ場(藻場)の際
  • 常夜灯周りの岩礁帯
穴釣りのコツ

アナハゼは根魚と同じ穴に潜むので、カサゴ狙いの穴釣りがそのまま通用する。エサは動きで誘えるゴカイやサバの切り身が有効。アタリは「コンッ」と明確。掛かったら岩に潜られないよう素早く抜き上げるのが基本。手軽さ重視ならブラクリ1本で十分楽しめる。

ライトルアーのコツ

警戒心が薄く動くものに飛びつくので、小型ワームをボトム付近でチョンチョン誘えば口を使う。メバリングやアジングの外道として掛かることが多いが、狙って釣るなら藻場・岩礁の際をタイトに攻めるのが効果的。口が大きく丸呑みするのでフッキングは容易。

釣り場タイプ

場所安全性魚影の濃さ向いている釣り方
テトラ帯★★ 普通穴釣り(ブラクリ)
磯・岩礁★★★ 難しい穴釣り・探り釣り
堤防・港★★ 簡単探り釣り・ライトルアー
藻場(アマモ・ガラモ)★★ 普通ライトルアー(ワーム)

時期・時間帯ガイド

★が多いほど釣れやすい時期・時間帯です

🕐 時間帯別 釣れやすさ
朝マズメ・夕マズメ
★★★★☆
活性が上がり数が伸びる
日中
★★★☆☆
底物なので日中でも穴釣りで釣れる
★★★☆☆
メバリングの外道として掛かる
📅 季節別 釣れやすさ
春(3〜5月)
★★★☆☆
藻場周りで安定して釣れる
夏(6〜8月)
★★★☆☆
浅場で数釣り可能
秋(9〜11月)
★★★★☆
荒食いで型・数ともに好調
冬(12〜2月)
★★★★☆
産卵期。他が渋る中でも安定して釣れる

アナハゼの調理レシピ

見た目と青い身で敬遠されがちだが、クセのない上品な白身。ぬめりと下処理さえ済ませれば、外道とは思えない美味しさ。

調理前の下処理・注意点
  • 💧強いぬめりを落とす: 体表のぬめりが強い。塩を振ってもみ洗いし、塩水でしっかり流してから捌く。
  • 🟦青い身・骨は無害: 身も骨も青緑色だが、これは色素(ビリベルジン)で毒ではない。加熱すれば普通の白身になる。
  • 🪱生食時は寄生虫に注意: 刺身にするなら鮮度の良いものを、内臓を早めに除去して目視確認。心配なら加熱調理(唐揚げ・天ぷら)が安心。
アナハゼの唐揚げ
🍤
料理写真
1
外道No.1の食べ方
アナハゼの唐揚げ

アナハゼの一番人気。二度揚げで骨まで香ばしく、頭からまるごと食べられる。青い身も揚げれば白くなり、外道とは思えない旨さ。

材料(2人分)

アナハゼ 6〜8尾・片栗粉 適量・塩こしょう 少々・揚げ油・レモン

作り方
  1. 1ぬめりを塩で落とし内臓を取り、水気を拭く
  2. 2塩こしょうして片栗粉をまぶす
  3. 3170℃で揚げ、一度出して190℃で二度揚げしカラッと仕上げる
二度揚げで小骨まで気にならなくなる。レモンを搾ると爽やかで箸が止まらない。
アナハゼの天ぷら
🍤
料理写真
2
ふっくら白身
アナハゼの天ぷら

クセのない白身は天ぷらにするとふっくら上品。加熱で青みも消え、キスの天ぷらに勝るとも劣らない味わいになる。

材料(2人分)

アナハゼ 6尾・天ぷら粉・冷水・揚げ油・塩 or 天つゆ

作り方
  1. 1ぬめりを落とし、開いて中骨を外す(小型は背開き)
  2. 2冷水で溶いた天ぷら粉にくぐらせる
  3. 3175℃で1〜2分、衣が固まりカラッとしたら引き上げる
衣は薄めがベスト。塩でシンプルに食べると白身の甘みが引き立つ。
アナハゼの刺身(青い身)
🔪
料理写真
3
甘エビ様の甘み
アナハゼの刺身(青い身)

鮮度が良ければ刺身が絶品。青く透き通った身は甘エビのような甘みとコリコリ食感で「高級な味」と評される、通好みの一皿。

材料(2人分)

アナハゼ(新鮮なもの)3〜4尾・わさび・醤油・大葉

作り方
  1. 1ぬめりを落とし、3枚におろして皮を引く
  2. 2薄めのそぎ切りにして大葉とともに盛る
  3. 3わさび醤油でいただく(青い身も無害・無味)
生食は鮮度が命。釣ったら即〆て冷やし、寄生虫が心配なら加熱料理に回すのが安心。