釣りに持っていくと地味に効く便利グッズ4選〜フィッシュグリップ・アルコールティッシュ・ハサミ・瞬間接着剤の使いどころ
なぜ「タックル以外」で快適さが決まるのか
釣りのトラブルの多くは、魚が掛かる前後のちょっとした手間で起きる。毒のあるヒレに刺される、手が魚臭くてスマホが触れない、ラインが切れずに仕掛けを組み直せない、ワームがズレて釣りにならない――どれも「竿・リールの性能」とは無関係で、小物ひとつで防げるものばかり。
逆に言えば、こういう小物を持っているかどうかで、同じ釣り場・同じ時間でも快適さがまるで違う。今回の4つは全部「トラブルを未然に消す」系で、出番は地味だが一度助けられると手放せなくなる。
| アイテム | 解決する悩み | 目安価格 | 出番 |
|---|---|---|---|
| フィッシュグリップ | 毒魚・歯・エラで手を怪我する/魚を弱らせる | ¥550〜¥3,000 | 魚を掴む全場面 |
| アルコール除菌ティッシュ | 手の匂い・ぬめり・餌汚れ/衛生 | ¥100〜¥400 | 釣行中ずっと |
| ハサミ(ラインカッター兼用) | PEが切れない/仕掛け調整・餌切り | ¥300〜¥2,000 | 仕掛けを触る度 |
| 瞬間接着剤 | ノットのすっぽ抜け/ワームのズレ/小物破損 | ¥110〜¥500 | いざという時 |
1|フィッシュグリップ〜安全と魚へのやさしさを両立する
フィッシュグリップ ¥550〜
最初に足すべき小物を1つだけ選ぶなら、迷わずこれ。理由は安全だ。海には素手で触ると危険な魚が普通に釣れる。ゴンズイ・アイゴ・ハオコゼ・ゴンズイ玉は毒棘を持ち、刺されると数時間激痛が続く。タチウオは歯が刃物並みで指を裂くし、シーバスやハタ類はエラ蓋のフチが鋭い。フィッシュグリップで顎を掴めば、これらに素手で触れずに済む。
もう一つの役割が魚を弱らせないこと。素手で強く握ると体表の粘膜が剥がれ、リリースしても弱って死にやすい。グリップで顎だけ保持すれば体に触れず、写真を撮ってすぐ返せる。次に釣れる魚を残すという意味でも効く。
選び方はシンプルで、大型を狙うなら金属製(アルミ)、ライトゲーム中心なら軽いプラ製でいい。100均の550円版でも20cm〜中型は十分掴めるし、シーバス・青物クラスまで狙うなら2,000〜3,000円の金属製が安心。ダイソー品の詳しい比較は ダイソー釣具4選レビュー に書いた。
2|アルコール除菌ティッシュ〜「手の問題」を全部解決する
アルコール除菌ティッシュ(ウェットティッシュ) ¥100〜
地味だが、体感の快適さが一番変わるのがこれ。釣りは手が汚れる遊びだ。アミエビ・イソメ・魚のぬめり・血――これらが付いた手で、スマホを触り、おにぎりを食べ、車のハンドルを握ることになる。水道が無い堤防や磯だと、手を洗う場所すら無い。
アルコール除菌シートが1つあれば、魚を触った直後にサッと拭いてスマホで釣果を撮れるし、餌を替えるたびに手をリセットできる。匂いの原因物質もある程度落ちるので、帰りの車内が生臭くならない。同行者がいるとき、餌を触れない人に配れるのも地味に効く。
衛生面も無視できない。魚の体表やエラには雑菌がいるし、小さな傷から炎症を起こすこともある。手の細かい切り傷を軽く拭く簡易消毒としても使える(本格的な処置は消毒液と絆創膏で)。アルコールタイプを選べば脱脂力・除菌力が高い。夏場は複数枚まとめてジップ袋に入れておくと乾燥しにくい。
向いている人: 全員。特にサビキ・餌釣りで手が汚れる釣り、釣果をその場でSNSやマイ釣果に上げたい人。
3|ハサミ〜「歯で切る」をやめると釣りが速くなる
ハサミ(PE対応ラインカッター兼用) ¥300〜
いまの釣りはPEラインが主流だが、このPEが歯や普通の爪切りではまず切れない。無理に噛み切ろうとすると歯を傷めるし、切り口がほつれて結び直しがやりにくくなる。PEをスパッと切れる小さなハサミを1つ持つだけで、仕掛けの組み直しが劇的に速くなる。
用途はライン切断だけじゃない。イソメを適当な長さに切る、サンマ・サバの切り身餌を作る、仕掛けの袋やパッケージを開ける、余ったスナップやゴムを切る――現場の「切りたい」を全部引き受ける。餌用と割り切るなら安いキッチンばさみでもいいが、PEも切るなら刃先が細く鋭い専用ラインカッターやPE対応ハサミが使いやすい。
携帯はピンオンリール(伸びるコード付きのクリップ)にぶら下げるのがおすすめ。バッグの中を探さずに済み、海に落とす事故も減る。錆びやすい環境なので、使ったら真水で流して乾かすと長持ちする。
4|瞬間接着剤〜現場の「あっ」を救う保険
瞬間接着剤(シアノアクリレート系) ¥110〜
小さな1本を忍ばせておくと、現場のトラブルを応急でリカバリーできるのが瞬間接着剤。釣り人の間では定番の裏技アイテムだ。主な使いどころは3つ。
①ノットの補強:PEとリーダーを結ぶFGノットなどの結束部に少量たらすと、締め込み後のすっぽ抜けやほつれを防げる。大物狙いで結束強度に不安があるときの保険になる。②ワームのズレ止め:ジグヘッドの根元にワームを挿す前にちょんと付けると、キャストやバイトでワームが下にズレるのを抑えられ、1匹釣るたびに直す手間が減る。③小物の応急修理:ロッドのガイドのぐらつき、ルアーの割れ、リールの小さなパーツの脱落など、その日を乗り切るための一時補修に使える。
携帯のコツは、使い切りの小容量タイプを選ぶこと。大きい容器は一度開けると中で固まって次に使えないことが多い。100均の少量2〜3本パックが結局いちばん実戦的だ。液体タイプは垂れやすいので、細かい作業にはゼリー状(ジェル)タイプが扱いやすい。
まとめ〜合計1,000円前後で一日が快適になる
今回の4つは、どれも数百円で、バッグの隙間に収まるのに、効果はタックルのアップグレードに引けを取らない。フィッシュグリップで怪我を防ぎ、ティッシュで手のストレスを消し、ハサミで手返しを上げ、接着剤でいざを乗り切る。派手さは無いが、釣行の「困った」をまとめて潰してくれる4点だ。
竿・リール・ラインといったメインのタックルは、Boss Angler's の 入門タックルセット で予算別にまとめている。メインを入門タックルで組み、今回の小物4点を足す、というのが初心者の完成形だと思う。中古で安く揃えたい人は メルカリ最安タックル も参考にどうぞ。
そして揃えた道具で釣れた魚は、マイ釣果ページ に記録すると楽しみが倍増する。フィッシュグリップで安全に掴んだ魚を、汚れた手をティッシュで拭いてから撮影――今日紹介した小物は、この一連の流れを全部スムーズにしてくれる。