東京湾シーバス・月別攻略マップ|潮位×時間×ルアーの相関を地形ごとに整理
なぜ月別 × 地形タイプで整理するのか
シーバス解説の多くは「春は◯◯、秋は◯◯」と季節別だけで終わる。でも東京湾は、湾奥(運河中心)と湾口(外洋寄り)で水温・ベイト構成が 2 か月くらいズレる。同じ「春」でも、4 月の荒川河口と 4 月の館山では何もかも違う。だから、月別の話を理解するには 地形タイプ という軸も必要になる。
この記事では、地形を 4 タイプに分ける。
- 運河型(湾奥都市部)— 荒川・隅田川下流、京浜運河、千葉港運河など。常夜灯多数、護岸構造、潮通しは弱め。
- 河口型(中規模河川河口)— 多摩川・養老川・小櫃川河口など。淡水流入と潮汐がぶつかる場所。
- サーフ型(外洋砂浜)— 一宮・館山・南房総のサーフ。波・離岸流が効く。
- 堤防型(漁港・大型堤防)— 木更津・富津・浦賀の港湾。沖と内側の両方を攻められる。
以下、月別に「どの地形でどう攻めるか」を整理する。
春(3〜5月)— 産卵明け・乗っ込み・バチ抜け
3 月はまだ水温 8〜10℃ で動きが鈍い時期。湾奥の運河で、満潮前後の動かないタイミングに バチ抜け の小型シーバスが拾える。サイズは 40〜55cm が中心。
4 月は水温が 12〜15℃ に上昇し、河口型が一気に良くなる。多摩川河口では大潮の下げ 3〜5 分が黄金タイム。アフタースポーン明けの痩せた 70〜80cm が回ってくることがある。
5 月になると、ハクパターンが本格化。サーフ型でも 5 月後半からシーバス + ヒラメの両方が狙える。
| 月 | 運河 | 河口 | サーフ | 堤防 |
|---|---|---|---|---|
| 3 月 | ◎ バチ抜け | ○ 河口バチ | × 低水温 | × 厳寒期 |
| 4 月 | ○ 居着き小型 | ◎ 乗っ込み | △ 早朝のみ | ○ 朝マズメ |
| 5 月 | ○ ハクパターン | ○ 落ちアユ早期 | ○ ベイト接岸 | ○ 夕方〜夜 |
春のおすすめルアー
- シンキングペンシル 90〜110mm: バチ抜けと相性最強。デッドスローで通すだけ。
- シャローミノー(フローティング): 河口型で水深 1m を切る時に有効。
- マイクロベイト系小型ミノー: 5 月のハクパターンで効く。
夏(6〜8月)— デイゲーム・ナイト二極化
夏は水温 20℃ を超えてシーバスの活性は高いが、デイ(昼)とナイト(夜)で釣れる場所がはっきり分かれる。
デイは外洋寄り(サーフ型・堤防型の沖向き)で、ボイル撃ち中心。湾奥の運河は水温が 28℃ を超える日も出てきて、シーバスが沖や深場に逃げる傾向がある。
ナイトはむしろ運河型が好調。常夜灯下にイワシ・サッパが寄り、それを追ってシーバスが入る。サイズは小さい(40〜60cm)が、数釣りができる。
| 月 | 運河 | 河口 | サーフ | 堤防 |
|---|---|---|---|---|
| 6 月 | ○ ナイト | ◎ 落ちアユ・ピーク | ○ ボイル撃ち | ○ ヒラメ混じり |
| 7 月 | ○ ナイト常夜灯 | ○ 早朝・夕方 | ◎ デイゲーム | ○ ナイト |
| 8 月 | △ 水温高すぎ | △ 夕立後狙い | ◎ デイゲーム | ○ 朝夕 |
夏のおすすめルアー
- バイブレーション 14〜20g: デイのボイル撃ちで遠投 + 速巻きが効く。
- トップウォーター(ペンシル・ポッパー): 7〜8 月の朝マズメ、サーフ型・堤防型で爆発することがある。
- 小型シンペン: 運河型ナイトで常夜灯の境目を流す。
秋(9〜11月)— ベイトボール・ハイシーズン
シーバスゲームの本番。水温 18〜22℃ に下がり、コノシロ・イワシ・サッパが大量に湾奥へ入ってくる。シーバスもベイトを追って、岸近くを大規模に回遊する。
9 月は河口型が一番熱い。10 月は運河と堤防の両方で大型が出やすい。11 月はサーフ型のラストチャンスで、ランカー(80cm 超)の確率が一年で最も高い。
| 月 | 運河 | 河口 | サーフ | 堤防 |
|---|---|---|---|---|
| 9 月 | ○ 涼しい日 | ◎ ピーク | ○ ヒラメ混じり | ◎ ボイル |
| 10 月 | ◎ ハイシーズン | ◎ 落ちアユ・コノシロ | ◎ ベイトボール | ◎ ランカー出現 |
| 11 月 | ○ コノシロパターン | ○ 下旬まで | ◎ ランカー狙い | ○ 朝夕シビア |
秋のおすすめルアー
- ビッグベイト・大型シンペン 130〜180mm: コノシロ食いの大型狙い。10 月以降の主役。
- ミノー 120mm 前後: イワシ・サッパパターンの基本。
- メタルジグ 28〜40g: サーフ型の遠投・ベイトボール撃ちに不可欠。
冬(12〜2月)— ディープ・湾奥温排水
水温が 10℃ を切ると、シーバスは深場や温排水(火力発電所の冷却水放流口など)に集中する。
12 月前半までは秋パターンが残っていて、運河型・河口型で釣果が続く。1〜2 月は完全に温排水周りに絞られる。湾奥の温排水ポイントは年中釣れるが、冬は特に集中する。
| 月 | 運河 | 河口 | サーフ | 堤防 |
|---|---|---|---|---|
| 12 月 | ○ 残党狙い | ○ 中旬まで | △ ほぼ終了 | △ 大型のみ |
| 1 月 | ◎ 温排水周り | × 厳寒 | × オフシーズン | △ 大潮のみ |
| 2 月 | ◎ 温排水周り | △ バチ抜け早期 | × オフシーズン | △ サイズ厳しい |
冬のおすすめルアー
- マイクロジグ・スピンテール: ディープを丁寧にトレース。
- シンキングミノー(リップ短め): 中層をスローで通す。
- バイブレーション小型: 温排水のレンジを刻む。
潮位 × 時間帯の組合せ早見表
地形タイプごとに、潮位(上げ・下げ・止まり)と時間帯(朝・昼・夕・夜)の相性をまとめた。すべての地形・月で当てはまるわけではないが、迷った時のスタート地点として使える。
| 地形 | 狙い目の潮 | 狙い目の時間 | 主なベイト |
|---|---|---|---|
| 運河型 | 満潮前後の止まり | 夜(常夜灯下) | イナッコ・サッパ・バチ |
| 河口型 | 下げ 3〜5 分 | 朝マズメ・夕マズメ | 落ちアユ・コノシロ |
| サーフ型 | 上げ 3〜7 分 | 朝マズメ・日中(夏) | イワシ・ハタンポ |
| 堤防型 | 大潮・潮の動く時 | 夕マズメ・夜 | イワシ・サッパ |
まとめ・このマップの使い方
釣りに行く時、まず「今月・その地形タイプの最適パターン」を表で確認し、そこからルアー・潮位・時間を逆算する。例えば 10 月の河口型なら、「落ちアユ・コノシロ」がベイト、ルアーは大型ミノー or ビッグベイト、時間は朝マズメ、潮は下げ 3〜5 分。これだけ決めれば、現地で 1 時間粘って答えが出やすい。
もちろん例外はある。当日の気温・水温・濁り・風向きで条件は刻々と変わるから、表はあくまで「初手」として使ってほしい。粘って、外して、考え直して、次に活かす。それの繰り返しでパターンが頭に入っていく。
私自身もまだ全エリアを攻略できているわけじゃない。特に冬の温排水周りは、ポイントによって癖が違う。継続的にデータを集めて、このマップは年1で更新していくつもりだ。